あなたは、12歳のときに何をしていた?私は近所の公園で自転車に乗っていた。でもNorth Westは——Kanye WestとKim Kardashianの娘——自分でビートを作り、EPを6曲丸ごとセルフプロデュースしてリリースした。しかも、メルチャンドルのカラーパレットまで自分でディレクションしながら。正直言うと、これを知った瞬間、しばらく画面から目が離せなかった。
「N0rth4evr」——音楽だけじゃない、ひとつのビジュアル世界
North Westのデビュー EP『N0rth4evr』は全6曲。レイジラップを軸に据えながら、複数のジャンルを行き来するサウンドが特徴だ。Ice SpiceやFKA Twigs、skaiwater といった幅広いアーティストとのコラボレーションを積み重ねてきた彼女が、ついてに単独でまとまった作品を出した形になる。
そして私が特に注目したのが、EP に合わせて展開されたマーチャンダイズだ。フーディー、Tシャツ、ビニール盤に加え、スタッズ付きのリストカフやキーネックレスといったパンクインスパイアのアクセサリーまで。カバーアートとトラックリストを全色展開(青・ピンク・紫・赤・黄・緑・白)でプリントしたアパレルは、まるでひとつのファッションコレクションのように構成されている。日本ではまだ、「アーティストのグッズ」といえばシンプルなロゴTが主流だけれど、これはもはやグッズの域を超えている。マーチャンが”作品の一部”として機能している、というスタイルだ。
Stone Islandが「ラッパーのクローゼット」を展覧会にした
同じ週、ファッション的に見逃せないもうひとつのニュースがあった。Stone Islandが、UKラッパー・Daveのツアーに合わせて「Selected Works: Archival Pieces From The Collection Of Dave 2016–2026」という展覧会を開催。ロンドンでの初披露に続き、ニューヨークのSoHoストアでも展示された。
内容は、Stone Islandがツアー用にカスタム制作したオンステージピースと、Daveが実際にプライベートで着用してきたパーソナルアーカイブ。それらをプレキシガラスのケースに収め、まるで美術館のように展示する——という試みだ。これが日本に来たら、絶対に渋谷か代官山あたりで大行列になると思う。「ラッパーの私物クローゼットを展覧会にする」という発想、日本のストリートブランドやセレクトショップにはまだない視点だし、だからこそ刺さる。
音楽とファッションの境界線が、本当にどんどん溶けている。North Westのマーチャン戦略も、Stone Islandのアーカイブ展も、根っこにあるのは同じ問いだと私は思う——「どうやって、音を目に見えるものにするか」。
💬 Naoより:正直に言うと、North Westのニュースを最初に見たとき「話題作りでしょ」と少し斜めに構えていた。でもセルフプロデュースという事実と、マーチャンのビジュアル設計の細かさを知って、完全に考えが変わった。12歳があそこまでトータルディレクションを意識していたとしたら——それはもう才能とか環境とか関係なく、純粋にすごい。あなたは「アーティストのグッズ」に、ちゃんとお金を出したいと思ったことがある?もしある人は、たぶんその理由がここにあると思う。

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