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あなたは最近、映画を観終わった後に「なんか薄かったな」と感じたことはないだろうか。ストーリーは派手なのに、登場人物の誰にも感情移入できなかった、あの感覚。それに正面から「退屈だ」と言い切った人物が現れた。しかも、それがメリル・ストリープだというのだから、これは聞かずにいられない。
「ヒーローか悪役か」——その二択が映画をつまらなくしている
メリル・ストリープが最近のインタビューで語ったのは、ハリウッドに蔓延する「Marvel-ize(マーベル化)」という現象への批判だ。キャラクターを「完全な悪役」か「完全なヒーロー」のどちらかに単純化してしまう傾向のことで、彼女はそれを「so boring(本当に退屈)」と一刀両断した。
正直言うと、私はこの発言を読んで「ああ、やっと誰かが言ってくれた」と思った。マーベル映画そのものを批判しているわけじゃない。問題は、その「フォーマット」が映画全体に広がってしまっていること。複雑な動機を持つ人間を描く代わりに、わかりやすいラベルを貼って終わりにする脚本の怠慢、とでも言えばいいだろうか。メリル・ストリープがこれほどの説得力を持つのは、彼女自身が『クレイマー、クレイマー』から『プラダを着た悪魔』まで、「善でも悪でもない人間」を演じ続けてきたからだ。
『プラダを着た悪魔2』公開直前の発言が持つ意味
タイミングも見逃せない。この発言は、続編『プラダを着た悪魔2』の公開を前にしたものだ。前作のミランダ・プリーストリーといえば、冷酷でありながらどこか哀愁があり、「嫌いなのに目が離せない」キャラクターの教科書的存在。あの複雑さこそが、20年近く語り継がれる理由だと私は思っている。
続編でも彼女がそのキャラクターの「グレーゾーン」を守ろうとしているとしたら——それは単なるプロモーション発言じゃなく、一種の宣戦布告だ。「日本ではまだ」この種の議論は映画評論家の間でしか起きていないけれど、世界ではすでに観客レベルで「キャラクターの複雑さ」を求める声が高まっている。NetflixやA24がその需要を拾い始めているのも、偶然じゃない。
これが日本の映画・ドラマ制作にも波及したら、「わかりやすい勧善懲悪」に慣れた市場がどう反応するか、私はすごく気になっている。
💬 Naoより:「マーベル化」って言葉、初めて聞いたとき笑ったけど、笑えないくらい的を射てると思った。あなたが最後に「この人、人間だな」と感じた映画キャラクターって誰だろう?そういう存在が今の映画にどれだけいるか、ちょっと思い返してみてほしい。私には正直、すぐに名前が浮かばなかった。

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